私が勤務していました施設は大学病院でしたので、医学部の学生が実習にやってきます。夜尿症外来を見学中の学生から、 時々「私も小学生まで夜尿がありましたが、自然に治りました。夜尿はびょうきですか」との質問を受けたものです。 市民公開講座の時も保護者の方から同じ質問を受けました。読者の皆さんはどうお考えでしょうか。
夜尿症研究の第一人者である帆足先生のアンケート調査では、保護者の方に質問し子どもさんの年齢別の集計では、5〜6歳で12.6%、7〜8歳で5.6%、9歳以上で8.4%の 方が夜尿は病気ではないと回答されています。 一部ですが病気ではないとお考えのお母さんもいらっしゃいますが90%前後の方は、夜尿は病気であると思っていらっしゃいます。 私も夜尿は病気であり、夜尿症として医学的に介入したがよいとの立場をとっています。 多くが自然治癒するのに、それではなぜ病気として治療したほうがいいのか一緒に考えてみましょう。
病気でなければ健康ということになりますが、学校保健の立場から健康の定義(高石昌弘、学校保健マニュアル) についてお話しします。
健康とは、生活行動に直結した流動的な状態であり、それは身体的、精神的、 社会的な視点から論じられるものである。
健康とは、よりよく生きてゆくための活動性を包括したものであり、それはライフスタイルに基づく年齢的変化を 考慮して論じられるものである。としています。夜尿があるために生じる性格の形成への悪影響や宿泊行事に参加 できないと悩んでいるこども達は決して健康とはいえません。
きちんと治療しなかった夜尿症児の0.5〜2%が成人の夜尿症に移行すると言われています。
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